1) 広島大学埋文(@maibun_humuseum)さんをはじめ、多くの方がリツイートされてるこの石剣。「新石器時代の最も美しいフリント製打製石器」というのは確かなんですが、この時期、地中海世界はすでに青銅器時代に入っていて、この石剣のフォルムも、地中海世界の銅剣がヒントになったと思われます。→ https://t.co/O9EQRNa5gO
— 白井克也👉「渡来人と倭人が作った古代日本」 (@KatsuyaShirai) June 20, 2022
→2) というのも、デンマークにはこれ以前から副葬用の石剣がありますが、この形は地中海世界が青銅器時代に入ったころに登場するのです。
もう一つ注目したいのは、この石剣が全面打製であること。デンマークには旧石器時代はヒトが住んでいなかったので新石器時代からヒトの歴史が始まりますが、→— 白井克也👉「渡来人と倭人が作った古代日本」 (@KatsuyaShirai) June 20, 2022
→3) 全面打製の石器から全面磨製(叩いてから仕上げで磨く)の石器まであり、両者でそっくりの形のものすらあります。刃だけ磨かれた石斧などは、日本の旧石器時代の局部磨製石器を旧石器ではないと主張した学者の認識に影響を与えたかもしれません。そのような技術を持ったヒトが、地中海世界の→
— 白井克也👉「渡来人と倭人が作った古代日本」 (@KatsuyaShirai) June 20, 2022
→4) 青銅器時代と並行するような、新石器時代の末ごろになっても、副葬品の石剣にはあえて全面打製を選択していることが興味深いのです。当時のヒトが、「副葬用の特別な品は、磨いちゃダメ。打製石器であるべき」というような規範を持っていたのかもしれません。最新モードを、伝統的な規範で再現→
— 白井克也👉「渡来人と倭人が作った古代日本」 (@KatsuyaShirai) June 20, 2022
→5) したというわけですね。
と、いうようなことを、2006年に特集陳列「ヨーロッパ先史時代-プロイセン王国博物館交換品-」を担当した時に考えたのを、思い出しました。https://t.co/WqSlyely1F— 白井克也👉「渡来人と倭人が作った古代日本」 (@KatsuyaShirai) June 20, 2022